「ミニレター(郵便書簡)」は日本郵便が提供するサービスで、専用の便せん(封筒)を購入し、25gまでの重さなら全国一律63円で送ることができます。
一般的にはあまり馴染みのないミニレターですが、中に物を入れて送ることができる最安値の発送方法です。
はがきの3倍のスペースがある便せんと封筒が兼用になっており、便せんに書いた文字を中に仕舞う様に組み立てると封筒になります。写真や書類など、ちょっとしたものなら封入できるところが特徴です。
この記事では、そんなミニレターについて、サイズや重さ、厚さなどの概要に加え、速達や書留などの料金、配達日・配達日数に至るまで幅広く解説しています。
▼62円のミニレターをお持ちの方
- 増税後、2019年10月1日以降は、1円切手を貼付してご利用ください。
- 63円のミニレターと交換することもできますが、手数料が10円かかってしまいます。
ミニレターのサイズ・重さ・厚さなどの概要
ミニレターの基本情報
サイズ | 16.4cm×9.2cm |
重さ | 25gまで |
厚さ | 1cmまで |
料金(全国一律) | 63円 |
追跡サービス | 無し |
補償 | 無し |
ミニレターと定形郵便物の料金等の比較
同じ25g以内で料金が84円の定形郵便物のサイズは、23.5cm×12cmです。サイズは少し小さくなりますが、料金は20円ほど安く送ることができます。
また、別に封筒や便せんを買う必要がないので、その分も考慮すると1通につき25円~30円のコストカットになります。
ミニレターの重さにおける注意点
注意が必要なのは、25gを超えると定形外郵便物として扱われる点です。当然、料金もそうなりますので、例えば、1gだけ超えてしまった26gの「見た目ミニレター」の料金は、ほぼ倍の120円になります。
しかも気付かないでポストに投函した場合は、翌日以降に返送されて気付きますので、その分相手に届くのが遅くなってしまいます。
また、ミニレター自体の重さは、何度量っても私の計量では「4~5g」でした。ネット上には「9g」と記載されているサイトが多数ありますが、間違いありません、4~5gです。
もしかすると紙質が変わったのかもしれませんが、現状のミニレターは上記の通りですので、中に入れる物は20g弱まで可能ということになります。
速達や書留などのオプションサービスと料金
項目 | 内容 | 料金 |
速達 | ― | +260円 |
一般書留 | 損害要償額10万円まで | +435円 |
10万円以上は5万円ごとに (最大500万円) |
+21円増 | |
簡易書留 | 損害要償額5万円まで | +320円 |
引受時刻証明 | 条件:一般書留 | +320円 |
配達証明 (条件:一般書留) |
差出時に依頼 | +320円 |
差出後に依頼 | +440円 | |
特定記録 | ― | +160円 |
配達日指定 | 下記以外を指定 | +32円 |
土・日・休日を指定 | +210円 | |
本人限定受取 | 条件:一般書留 | +105円 |
このほかにも、内容証明、特別送達、年賀特別郵便などが可能です。詳しくは「日本郵便-オプションサービスの加算料金一覧」をご覧ください。
ミニレターの追跡サービスについて
基本サービスには、追跡サービスは付加されていません。
利用したい場合は、オプションとして「書留」や「特定記録」を付加する必要があります。
また、基本サービスに追跡サービスが付加されている配送方法は以下になります。
ミニレターの補償について
基本サービスは、損害賠償の対象ではありません。
賠償・補償が必要な場合は、オプションとして「書留」を付加する必要があります。また、以下の配送方法もあります。
ミニレターで送れるもの
公式サイトには、次のような記述があります。
- 重さが25g以内であれば写真、メモ(紙片など)の薄い物を同封可能です。
- 重さが25g以内でも、紙片状のもの以外は同封できません。(例:ペン、鍵、化粧品等)
引用元:日本郵便-よくあるご質問・お問い合わせ
微妙な言い回しですが、私の経験上、QUOカード、図書カードNEXTなどのカード類、写真、切手、商品券などは封入可能です。
また、クリックポスト、ゆうメール、ゆうパケット等では送れない「信書」も送ることができます。
ビジネスではよく、あいさつ文と見積書・納品書・領収書などの組み合わせで郵便が利用されますが、信書が送れるミニレターが、最も安価に送付できる方法ということになります。
重さに関しては、実際に計量してみました。B5用紙で6枚、A4用紙で4枚、切手は数十枚の封入が可能です。
ただ、B5・A4ともに一度折っただけでは入りませんので、封入には折り方の工夫が必要です。
ミニレターの購入場所と安く買う方法
ミニレターを購入できる場所
- 全国の郵便局:定価販売(63円)
- 金券ショップ:定価の98%前後
- 販売サイト「ミニレター 郵便書簡」で検索
調査は2021年10月です。
スマートレターやレターパックと違い、コンビニでのミニレターの取り扱いはほとんどないようです。(※近くのコンビニ2店舗で確認を取りましたがありませんでした。)
販売サイトの価格はポイント等での購入を想定しているせいか、かなり定価より高くなっています。
また、販売商品が最も多いのはヤフオク!、次いでYahoo!ショッピング、楽天市場にはほとんど販売商品がありませんでした。
ミニレターを安く買う方法
- 欲しいときに確実に手に入れるなら近くの郵便局。
- クレジットカードのポイント還元や電子マネーのチャージをうまく利用することで、安く買うのと同等の効果が得られます。
- 急ぎでなく、どうしても安く手に入れたいならヤフオク!。
- 極稀にではありますが定価割れでの出品もあります。ただ、即売れしてしまうので、タイミングが合わなければ買えません。
- 金券ショップのそばを通りかかったときに、ついでに割引で買う。
- 金券ショップでは割引販売されていますが、ネットで買うと振込手数料がかかったり、クレジットカードが利用できなかったりと、割高になる可能性が高いです。
残念ですが、ミニレターに関しては最後の方法(金券ショップ実店舗での割引購入)が最も効果が高いようです。
もう一つご紹介できるとしたら、切手との交換です。今回、手元にミニレターがなかった私は、郵便局の窓口で「62円切手」とミニレターを交換しました(現在は63円)。
切手との交換には、切手1枚につき手数料が5円かかりますが、手元に大量に切手がある方、特に500円や1,000円といった高額な切手をお持ちの場合なら検討の余地はあるかもしれません。
ミニレターの送り方
- 前項の何れかの方法で専用封筒を買う。
- 必要があれば、便せん部分に伝えたい内容を記入する。
- 上部一か所を除いて、のりづけして組み立てる。
- 封入物がある場合のために1か所あけておきます。
- あて名を記入する。
- 封入したいものを入れて、最後の部分をのりづけする。
- ポストに投函、または郵便局窓口に差出す。
このように、送り方は非常に簡単ですが、重さの「25gまで」を最後にもう一度確認することをおすすめします。
ミニレターの配達日・配達日数
ミニレターの配達日
配達は月曜日~金曜日で、土曜日・日曜日・休日は配達されません。
お急ぎの場合や土・日・休日に届けたい場合は、オプションとして「速達」「配達日指定」などを付加する必要があります。また、以下の配送方法もあります。
ミニレターの配達日数
ミニレターは、定形郵便物と同等の扱いとなります。
日本郵便のWEBサイト「お届け日数を調べる」ページで検索すると、比較的近い地域は「翌々日」、遠方の地域(九州⇒北海道)でも「3日後」との検索結果が出ますが、天候や交通状況、休日をはさむ場合は、4、5日かかることもあります。
ミニレターのメリット・デメリット(注意点)
ミニレターのメリット
- 中に物を入れて送ることができる最安値の配送方法である。
- 専用の便せん(封筒)なので、切手、便せん、封筒を別に用意する必要がない。
- 豊富なオプションサービスを利用することができる。
- 信書を送ることができる。
ミニレターのデメリット(注意点)
- 追跡サービスが利用できない。
- 損害賠償の対象ではない。
- 購入方法が限られている。
- 切手が利用できない。
おわりに
ミニレター(郵便書簡)は、「レター」・「書簡」ですから、基本的には手紙を送るためのものです。
ほとんどの場面で電子メッセージが利用される現代社会において、手書きのメッセージは、逆に好印象を感じてもらえるケースが増えています。
ネットショップを利用した際に、たまに手書きのメッセージが入っていることがありますが、それだけでリピートの確率が自分の中で高まっていることを感じます。
一般的には馴染みのない「ミニレター」ですが、今後の発送方法の参考になれば幸いです。
※料金・サービス等は2021年10月現在のものです。
コメント
胡蝶さん こんにちは
ご指摘いただいた件、「1センチ以上が定形外適用となる」、つまり、「63円で送れるミニレターとしての厚さ制限は1cmである」という意味で記載しているのですが、いかがでしょうか…
ミニレターには厚さの制限はありませんので訂正願います。
1センチ以上が定形外適用となるだけであり、1センチ以内であったとしても薄い紙片でない場合は定形郵便扱いとなる為です。