節電を効率よく行うための準備として、まずはご家庭の家電製品が、一体どれくらいの電気料金が発生しているのかを把握する必要があります。この記事では「定格消費電力」や「年間消費電力」、「電気料金の計算方法」などについてご紹介いたします。
定格消費電力と年間消費電力の違い
家電製品の取扱説明書や製品に貼られているシールで「定格消費電力」という文字をご覧になったことがあると思います。
これは、その製品の機能を最大限に使用した場合の数値で、機能の少ない扇風機などでは、概ね「強」運転のときとわかりやすいんですが、テレビなどでは、明るさを最大にし、音量も最大にし、録画したビデオを再生し、裏では別の番組を録画し…と非常に複雑化します。
エアコンも同じように、外の気温と室内の気温が極端に乖離し、設定温度はMAXで、風量も最大で…といったように、機能を最大限に使用した場合の消費電力ですので、電気料金の計算に、この「定格消費電力」を使うのは現実的ではありません。
一方、「年間消費電力」は、日本工業規格(JIS規格)で定められている基準に従って、「実際の使用条件に近い状況下で、1年間に消費する電力量を表した数値」ですので、ご家庭の電気料金の計算にはこちらを使う方が現実的です。
電気料金の計算方法
電気料金の計算には、「年間消費電力」を使う方が現実的、と書きはしたものの、これには「1日〇〇時間使う」「気温○○度」「年間」などの条件があるため、例えば「このテレビを1時間だけ使ったときの料金は?」といった問いには答えられません。
最も手軽に電気料金を測定できるのは、安いものは2,000円ほどで販売されている電力測定器だと思われます。
また、料金が多めに出てしまう傾向がありますが、それでも構わないという場合は下記の計算式になります。
例えば、消費電力420Wのテレビを2時間観て、単価が25円のご家庭の場合、
また、年間消費電力の料金計算は、家電製品の取扱説明書に記載されている「○○kWh/年」を使い簡単に算出できます。(kWh=キロワットアワー)
例えば、年間消費電力250kWh/年で単価が22円のご家庭の場合、
おわりに
正確な電気料金を算出するのは困難ですが、「定格消費電力」「年間消費電力」の意味や電気料金の計算方法などを知識として持っていれば、家電製品を購入する際や、同系列の商品を比較する場合に、節電効果を判断できますので、賢い買い物ができます。
また、すでにご家庭にある家電製品の消費電力をチェックすれば、使い方の見直しや買い替え時の判断材料にもなります。この記事が、節電のヒントになれば幸いです。
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