電気代の節約を考えるとき、まずは自宅のある地域や世帯人数別の平均金額、自宅にある電気機器の種類とその使用量の割合などを把握するところから始めると効率的に節電が行えます。
地域別、1世帯あたり1か月間の電気代の平均
電気代は、水道代ほどではありませんが、地域によって差があります(約1.3倍)。また、南北に長い日本列島ですから、気候によっても多少の影響があるようです。このことを踏まえた上で、総務省が発表している地域別電気代の平均をご覧ください。
地域別 1世帯あたり1か月間の電気代 《平成27年(2015年)平均》 | |
北海道 | 9,629円 |
東北 | 10,383円 |
関東 | 9,074円 |
北陸 | 10,746円 |
東海 | 9,888円 |
近畿 | 9,377円 |
中国 | 9,103円 |
四国 | 10,106円 |
九州 | 8,320円 |
沖縄 | 8,134円 |
平均世帯人数:2.34人
概ね、平均気温が低くなるにつれて平均金額が上がる傾向があるようです。冬が寒い地域で、暖房費がかさんでいることが考えられます。
世帯人数別、1か月間の電気代の平均
世帯人数別 1か月間の電気代 《平成29年(2017年)平均》 | |
一人暮らし | 5,392円 |
2人 | 9,176円 |
3人 | 10,485円 |
4人 | 11,239円 |
5人 | 12,610円 |
6人以上 | 15,127円 |
当然、人数が増えるにつれて金額も上がるわけですが、水道代は人数が2倍(2人⇒4人)になると料金が1.44倍になるのに対し、電気代は1.22倍にとどまっています。ライフラインとしての共有率が高いことがわかります。
機器別の電気使用量
冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンの4種類で、全体の4割以上を占めており、これらを中心に節電に取り組むことにより、大きな節約効果が期待できそうです。
ただ、調査が行われたのが2009年度であり、家電製品の性能が格段に良くなっていること、冬が寒い地域では、暖房はエアコンだけではないことに注意する必要があります。
我が家の電気代の話とまとめ
厳冬期の電気代の明細書、怖いときありませんか?私はよくあります。明細書を見て青ざめたことが何度もあり、その度にインターネットで平均額等を検索してました。
しかし、いくら検索しても地域と世帯人数がマッチングしませんでした。そういった経験をもとに、今回記事を作成したんですが、「北陸の石川県で4人家族の電気代の平均は?」と問われても、北陸は全国で一番平均の電気代が高い地域なので、一概に「世帯人数別・4人」の数値が当てはまるわけではありません。
そこで私が利用しているのが地域別係数です。これは、全国の平均値をもとに、地域ごとの電気代の割合を算出し、数値化したものです。それぞれの地域の係数は、
東海 | 北陸 | 関東 | 東北 | 北海道 |
1.04 | 1.13 | 0.96 | 1.10 | 1.02 |
沖縄 | 九州 | 四国 | 中国 | 近畿 |
0.86 | 0.88 | 1.07 | 0.96 | 0.99 |
となり、先ほどの問いの答えは、「世帯人数別・4人の11,239円×北陸係数1.13」から算出し、おおよそ12,700円前後という金額を導き出すことができます。
あくまでも個人の考えに基づく算出方法であるため、実際の数値とは異なる点にご注意ください。
いずれにしても、節電を始める準備段階として、各平均金額を把握することは、節電の効率を大幅に上げる可能性があるので、是非、参考にしていただきたいと思います。
家計の節約を考える上で、重要な項目となる「食費」「水道料金」「スマホ・携帯電話の月額料金」の平均についてまとめた記事も、是非ご覧ください。



出典:家計調査(総務省 統計局)、家庭エネルギー消費の実態(経済産業省 資源エネルギー庁)
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